印刷で言う「金赤」とは 色にこだわるなら要確認です
「金赤」名前の由来は諸説あり
こんにちは!
アコです。
印刷の色指定で、ときどき「金赤(キンアカ)」という言葉が出てくるのですが
アレ、どうして「金赤」と呼ばれているのかが気になってしまいまして…。
いろいろ調べてみますとですね、昔の印刷(1950年頃まで)でのインキの組成が現在とは違っていて、赤を盛って刷ると光の反射で金色に輝いて見える「ブロンズ現象」があったとか、江戸切子などガラス工芸の世界では赤を出すために金を混入させていて、それが由来なんじゃないかとか、単純に明るい赤を「黄赤」と呼んでいたのが転じただけだとか、諸説ありました。
ま、そのあたりの職人文化の業界用語なんでしょうね。
色指定の「金赤」は要注意!
ところで、「金赤」というと、私なんかは〈M100%・Y100%〉だと捉えてしまいがちなのですが、実際にはこれ、そうとは限らないんですよ。
JISの慣用色名で見ますと「金赤」は〈M90%・Y100%〉となっていますし、インキのメーカーさんの色相など覗いてみますと特色扱いで何種類も「金赤」があったりします。
画像引用:NCP Fグロス | DICグラフィックス株式会社
デザイナーさんや印刷会社のみなさん、「金赤」は〈M100%・Y100%〉とは限りません!
色にこだわるお客様とのやりとりの中で「金赤」指定が出てきたときには、ぜひぜひカラーチップを使っての色指定にしましょうね。あとで「イメージと違う」「指定と違う」といったトラブルを避けられますよ。